「心拍数」


白い部屋の隅で 膝を抱え

朝が来るのを拒んでいた


いくら泣いてみても

叫んでもこの声は届かない


気休めでいいから

独りじゃないよって

誰か言ってくれないか

頭が狂いそうだ


窓際の紅い花 役目を終え

花瓶のなか枯れていた


それでも続いていく

胸の音が五月蝿くて眠れない


触れなくていいから

その声でせめて

名前を呼んでくれないか

涙が溢れそうだ


いくら受け取っても

返せやしないけど

出来れば愛してくれないか


心が壊れそうだ

心が壊れそうだ

心が壊れそうだ