「サイレン」


散らかった部屋の隅に 破れた置手紙

あの日の忘れものは もう取り戻せない


どうして解り合えないんだろう

二人は黙って白い手離した


掠れそうな声で 途切れそうな声で

あなたの名前を叫んでみたんだけど

街のざわめきにかき消されたまま

もう届かないみたいだ


この窓の向こう側で 響いたサイレンの音

眠りを妨げる 終わらない自己嫌悪


寂しさなんてさ 慣れてくんだよ

過ぎ去る景色に この胸焦がした


あの夜のままで あの朝のままで

あなたの記憶は止まってしまっていて

この胸の奥にこびりついたまま

まだ離れないみたいだ


掠れそうな声で 途切れそうな声で

あなたの名前を叫んでみたんだけど

街のざわめきにかき消されたまま

もう届かないみたいだ


あの夜のままで あの朝のままで

あなたの記憶は止まってしまっていて

この胸の奥にこびりついたまま

まだ離れないみたいだ


もう届かないみたいだ