「ギフト」


明け方6 ふいに鳴り響く

電話の知らせは突然で

さよならさえも言えないままで

君は息を止めてしまった


あれからいくつ

同じ季節が通り過ぎても

守れなかった約束に

まだ少し胸が痛いよ


人が生まれること

それもいつか終わること

そんな当たり前を

いつも忘れてしまうけれど


5分遅れで駅に滑り込む

環状線は今日も満員で

優先席もおかまいなしに

居場所を守るイス取りゲーム


いつも君が褒めてくれてた

僕のこの声も

相変わらず好きじゃないけど

歌い続けているよ


思い出そうとしたら

笑顔ばかり浮かんでくるのは

君がどんな時も

優しくて強い人だったから


君と生きていたこと

いまはもう側にいないこと

そんな当たり前を

抱きしめて今日を生きていく


涙が出ること寂しくなれること

君からもらった宝物だよ


涙が出ること優しくなれること

君からもらった宝物だよ