「こわれてしまった」


凛と見つめるあの眼差しも

その細い腕の淡い傷も

泣いてる顔も囁く声も

今ではもう全部壊れてしまった


一人の部屋はもう寒すぎて

心の奥まで凍りそうだな


あの日まで側にあった体温も

今ではただの抜け殻になった


消えないように零さないように

君がいたことを忘れないように

この苦しみを胸の痛みを

背負いながらそれでも生きていく


君を失ったこの世界と

そこに残された無意味な日々


なにかを恨んで憎むことしか

このさき生きていく希望がない


あぁ昨日死んだ他の誰かが

あぁ羨ましくなるくらいの明日が

また訪れる


君がいないよ君がいないよ

何もかもが全部壊れた

この苦しみも胸の痛みも

消えないならいっそ僕も

壊れてしまえばいい