「それだけで」
紫に染まり始めた街
どこからか生活の匂い
煙草を買いに部屋着のまま
それだけで一日が終わる
本当のことがいつも言えないのは
それで独りぼっちになるのが怖いから
歪んだ形のまま
転がり続けて遠くに来たな
どこかで間違えていても
戻れない 帰れない そんなもんだろ
誰もが自分自身の人生の
主役だと誰かが言う
もしそれが本当だとしたら
退屈な物語だ
意味のない不安や 理由のない苛立ち
それすら君だったら 受け入れてくれるかな
君の生きる明日
それだけが僕を動かしている
多くは救えなくても
君が泣いてくれたらそれでいい
滑って 転んで
泥を食べて 腹を壊して
もがいて あきらめて
それでも それでも
君と生きる明日
それだけで僕は今日も歌えるんだ
君の帰り道が
少しでも寂しくならないように
多くは救えなくても
君が笑ってくれたら
もう それでいいや
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